どうも。高橋です。
今回はこんなメッセージが来ました。
正直言うと、こういうザックリし過ぎた質問は答えようがないので回答が難しいのですが、今回はノリと気分によって記事にしてみました。
こんなふうに人の気持ちがわからない…という相談はたくさん来ます。
というか、来る相談の半分くらいは要約すると「相手の気持ちが分からなくてどうしたら良いか困ってます」という感じです。
これは一般的には「相手の立場になって考えてみましょう」というのが一番多いアドバイスですよね。
確かにこれで解決できる部分も多いですが、相手の感覚と自分の感覚がズレていた場合は逆効果になります。
例えば逆境に強い人が、逆境に弱い人の立場を自分の感覚に沿って考えてしまうと、アドバイスは逆効果になりますよね。
「自分だったらこーいう厳しい時期こそ燃えるな」
そう思って、逆境に弱い相手を激励したら相手はプレッシャーで潰れてしまうかもしれません。
相手の立場を考えることは大切ですが、その自分の感覚が相手と違う可能性もあるので注意が必要です。
なので今回ハピネーションではなるべく正確に人の気持ちを理解する方法や、その訓練方法をお伝えしていこうと思います。
目次
1人の気持ちがわからなくなる4つの原因
1-1自分の保身が先行している
人は自分の保身を考えると相手の気持ちが分からなくなります。
保身とは例えば、
- 嫌われたらどうしよう
- 変に思われたらどうしよう
- バカにされたらどうしよう
- つまらない奴と思われたらどうしよう
などの不安や恐怖を避けようとする心理です。
こーいう時は[自分をいかに守るか]で頭がいっぱいになってしまうんですよね。
すると相手を観察したり、相手の気持ちを考えたりする余裕が無くなります。
だから相手の気持ちが見えにくくなるわけです。
また、こーいう時は
「きっと相手はこう思っているに違いない」
という先入観が働きやすくなります。
そういった思い込みが更に相手とのズレを生んで、二人の関係が変な方向へ進んでしまいます。
1-2承認欲求が先行している
- 認められたい
- 受け入れてほしい
- 褒められたい
- 注目されたい
などの承認欲求が強く出ている時には相手の気持ちが分からなくなります。
相手がどう考えているかよりも、自分がいかに認められるかが先行するので、相手の立場を想像する方に気が回らないんです。
例えば良くあるのは女性に自慢ばかりしてしまう男性とか。
あれはまさに自分の承認欲求が先行して、相手の女性が何を思っていて、どう感じているのかが全く見えなくなっていますよね。
だから女性の愛想笑いや、笑顔の後ろでウンザリしていたとしても気づかないわけです。
これには色んなパターンがあり、
- 愛されたい
- 構ってほしい
- バカにされたくない
- モテたい
- 寂しさを埋めたい
- 必要とされたい
- 気を引きたい
など、様々な欲求が影響します。
そして「自分が満たされたい!」と思えば思うほど、それで頭がいっぱいになり、相手の気持ちが見えなくなるわけです。
1-3あまり人に興味・関心が無い
そもそも人に興味関心が無い場合も人の気持ちは分からなくなります。
深く関わることを怖がっていたり、面倒くさがっていたりすると、人への興味自体が薄れていくんです。
すると、なにか人と関わることがあっても、[自分にとって損か得か]を中心に考えるようになり、それ以外のことをあまり深く考えなかなります。
だから人の気持ちを想像しようとしなくなり、そもそも相手のことを知ろうともしなくなるわけです。
必要なのは自分が損をするか否かなので、相手自体はあまり興味が無いんですよね。
だから相手の気持ちを察する力も鈍くなります。
1-4本気で人と深く関わったことがない
他者と深い信頼関係を築こうと思うと、必ずどこかで衝突しますし、対話を積み重ねる必要があります。
そうやって人は正面から向き合う中で
- 自分の価値観はどうなのか
- 相手の価値観はどうなのか
- どうやって方向性を一致させるか
など、色んなことを考えます。
その過程で相手の気持ちや、立場や、その背景などもいっぱい考えるんですよね。
その積み重ねが他者理解の能力を高めていってくれます。
でも、人と浅い付き合いしかしてこないと、人の気持ちを察する能力が育ちにくいです。
結局、表面的な付き合いをしていたら、都合が悪くなった時は離れてれば良いだけなので、深く考えて対話をする必要が無いんです。
すると相手の気持ちを真剣に考える機会が人生で少なくなり、他者理解の能力が伸びにくくなるわけです。
2人の気持ちを察するのに必要な4つの能力
2-1変化に気づく観察力
相手の気持ちを察しようと思ったら、まずは相手をよく観察することが必要になります。
直に心を覗くことはできなくても、心の変化は必ず表面に現れます。
- 雰囲気
- 表情
- 声のトーン
- 会話の間
- 動作のスピード
- 振る舞い
- 発言
- 視線
- 喋るスピード
- 四肢の動き
- 姿勢
- 呼吸
など、あらゆる所に微妙な変化をもたらします。
そして、これらの変化を感じ取るには、そもそも普段の状態を知っていないといけません。
普段の相手を知っているからこそ、違いに気づけるわけですから。
だから普段からよく相手を観察する必要があるわけです。
日頃から相手に興味を持ち、
- こーいう時は喜ぶ
- こーいう時は不機嫌になる
- こーいうことは嫌う
- こーいう時は機嫌が良い
などを観察しておくわけです。
そうやって全体的な傾向性が掴めていると、ちょっとした変化でも「今日は反応が違うなぁ 」と気づくようになります。
2-2全体で感じ取る感受性
普段から相手をよく観察していると、相手のちょっとした変化に気づくようになります。
それは「見て分かる」というよりは「感じ取る」に近い感覚です。
空気、雰囲気で察するんです。
これは難しそうに感じますが、これは普段から五感を鍛えておけば誰でもできるようになります。
鍛えるとは言っても大して難しいことではなく、普段から五感を使えば良いんです。
人の気持ちがわからないと言う人の多くは、五感を全く使っておらず、鈍くなっているんですよね。
なぜ五感が鈍っているのかと言うと、
- 嫌われることを恐れてネガティブになっていたり、
- 自分の思い通りにいかなくてイライラしていたり、
- 自分を大きく見せようと無理をしていたり、
視点が自分に向いてしまっているからです。
想像してみると分かりやすいですが、
もしそのイライラした状態でご飯を食べたら
- 香りは感じますか?
- 風味は感じますか?
- 歯ごたえは?
- 舌触りは?
- 見た目は?
- 素材の旨味は?
おそらく、食べ終わった後に感想を聞いてもなにも答えられないでしょう。
人はネガティブな思考で頭がいっぱいの時は五感が閉じるんです。
これは人間関係の全てに繋がっていて、普段から五感が鈍っているからこそ[感じ取る・察する]ということができなくなるわけです。
だから普段から五感をよく意識して使うことが重要になります。
2-3気持ちを引き出す傾聴力
相手を理解するには日常の中から相手の情報を引き出す力が必要になります。
何気ない会話で
- 相手の大切にしていること
- 相手の好きなこと
- 相手の嫌いなこと
- 相手の許せないこと
などをリサーチしておくのも重要です。
これは観察力ともセットであり、
- こーいう話題は反応が良いな
- こーいう話題は反応薄いな
- こーいう話題は反発するな
などを見ていくと相手の価値観が見えてきます。
また、相手の愚痴やエピソードを聞くことによって、物事に対してどういう捉え方をする人なのかを知っていくわけです。
そうやってリサーチする中で相手の人格の全体像が掴めてきます。
2-4気持ちを汲み取る想像力
- 観察力
- 感受性
- 傾聴力
によって相手の情報が揃ってくるからこそ、相手の気持ちを想像がしやすくなります。
要は相手の背景が見えるようになるんですよね。
例えば実際に僕の職場にいた上司は
- 感情的になりやすい
- 思い込みが激しい
- 一度怒ると止まらない
- 何もなければ優しい
- 機嫌は顔と口調に出る
という特徴を持ってました。
これは普段から人との接し方を観察していれば簡単に分かりました。
なので、この上司に頼みごとをする時は穏やかな瞬間を狙うのが一番良いんですが、
ある日僕はタイミング悪くその上司が不機嫌な時に頼みごとをしなければならない時があったんですよね。
でも、普段から相手のことを観察していたので、丁寧に丁寧に説明して、上手く対応して事なきを得たんです。
これは相手の特徴、性質が分かっていたからこそできた対応の仕方であり、
上司の様子を見た瞬間に不機嫌なのが分かりましたし、なぜそうなったのかの背景も分かったんです。
結局これって推理みたいなもので、
例えば、「窓ガラスが割られた」という状況だけでは何が原因で起きたのかは分かりません。
でも、もし仮に部屋に転がる野球ボールと、外で野球をする子供達と、バットを握りしめて割れたガラスの前であたふたする子供がいたら、なぜそうなったのかは想像つきますよね。
原因が理解できれば次に対処すべきことは分かってきます。
人間関係もこれと同じです。
結局は得た情報の中でどれだけ正確な想像をするかなんですよね。
僕は普段の観察から得たその上司の特徴を元に、上司の背景を想像して、それを踏まえた対応をしました。
だからこそ事前の情報を得るために
- 観察力
- 感受性
- 傾聴力
は必要なんです。
で、それを踏まえた想像力が大切になります。
3人の気持ちがわかるようになる3ステップ
3-1ステップ1:貢献の精神で生きる
人の気持ちを分かるようになろうと思ったら貢献の精神がすごく重要になります。
「誰かの役に立ちたい」
「誰かの力になりたい」
という動機が大きなエネルギーになるんです。
そして誰かの役に立つにはその相手のことをよく知る必要がありますよね。
ちゃんと相手の役に立とうと思うと
- 何に困っているのか
- どうしてほしいのか
- どういうタイミングを望むのか
- どういうことだと喜ぶのか
- どういうことを嫌うのか
- どういう価値観で生きてるのか
などを知らないと、的外れなことをしてしまいます。
だから貢献の精神を持ち、相手のことをよく理解しようと努力することが、人の気持ちを分かるようになることへの近道というわけです。
まずは一人で良いので
「この人の役に立ちたい。この人を応援したい。」
と思う人を一人決めてみると良いです。
それは
- 旦那さん
- 奥さん
- クライアントさん
- 子供
- 上司
誰でも良いです。
その決めた一人のために色々と試してみてください。
3-2ステップ2:反応を観察&考察する
貢献の精神で「この人の役に立ちたい」という人を一人決めたら、次は実際に行動に移します。
そしてそこで相手の反応を観察したり、考察したりしてください。
この反応を観察・考察することが物凄く重要になります。
やってみたら相手は
- 喜んでくれたのか
- 微妙な反応だったのか
- 逆に迷惑がられたのか
- 申し訳なさそうにしてたのか
など、よくよく観察する必要があります。
そしてその結果に対して考察をしていくことが大切です。
もし反応がイマイチだったとしたら、
- なぜ反応が微妙だったのか
- タイミングが悪かったのか
- やったこと自体がズレていたのか
- どこを見落としていたのか
- 本当はどうしてほしかったのか
- どこを観察していれば良かったのか
などを考えると色んなことが見えてきます。
僕はこういった経験を通して《いかに自分が相手の立場に立ててなかったのか》を痛感しました。
これの積み重ねが人の気持ちを理解するための観察力、感受性、傾聴力、想像力を鍛えてくれるんです。
そして基本的に他人を100%理解できることは一生ありません。
だからこそ、常に相手の反応は観察する必要はありますし、常に相手のことを知ろうとする努力も必要になります。
3-3ステップ3:何度でもチャレンジする
- 相手のことを知り
- 役に立つために行動を起こし
- 相手の反応を観察し
- 結果に対して考察し
- 考察を踏まえて次の行動を起こす
これを繰り返していくと確実に相手の気持ちが見えてきます。
1回やって間違えたからそこで終わりだと、一行に理解は深まりません。
何度でもチャレンジし、その度に考察するからこそ、自分の至らない点や弱点が見えてきます。
そしてそこを改善していくから精度が上がるんです。
多くの場合、相手が喜んでくれなかった時には、ショックを受けやすく、一回や二回で「もういいや」と諦めがちになります。
そして傷ついた自分の心を守るために
期待通りの反応をしてくれない相手のせいにしてしまうんです。
例えば、疲れた旦那さんのためを思ってマッサージしてあげようとしたら
「今はいいからほっといてくれ」
と冷たくあしらわれたりすると、
「せっかくやってあげようとしたのに!何でそういう言い方するのよ!」
と思ってしまうんですよ。
[私の思い遣りを受け取ってくれない相手が悪い]という感じになってしまうと、
観察や考察が疎かになりますし、一回や二回で諦めがちになるんです。
そうやって相手の反応のせいにしていると自分の課題は見つからず、また同じことを繰り返してしまいます。
なので最初は大変かもしれませんが、誠実に自分と向き合って、何度でもチャレンジしてほしいと思います。
4まとめ
人の気持ちを分かるようになるには
自己理解
他者理解
コミュニケーション能力が必須です。
是非とも最初は誰か一人と向き合いながら何度でもチャレンジしていってほしいと思います。
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